

「JIMAインターネット医療フォーラム2006」演者発表要旨
■日時 2006年11月22日(水) 11:00〜17:00
■場所 東京・国立成育医療センター 講堂
1 基調講演
「電子カルテのユーザビリティとWeb版への課題」
〜安全な医療情報システムの構築に必要なもの〜
山野辺 裕二 (国立成育医療センター 医療情報室長)
要旨:電子カルテシステムのユーザビリティが良くないと言われて久しいが、現場
で使われている製品レベルでのユーザーインターフェースの改善はなかなか進んで
いない。我々は平成18年度から3年計画で「医療安全の推進を目的とした電子カルテ
システムのユーザビリティ評価とユーザーインターフェースガイドライン構築」と
いう課題の厚生労働科学研究に取り組んでいる。1年目の今年は、「医療安全上危険
なGUIの指摘」の年となっており、各社のシステムの調査を行っているところである。
一方、最近ではASP型の電子カルテシステムなど、医療機関外に電子カルテシステム
を構築する動きがあり、ユーザーインターフェースとしてWebブラウザを使うもの
も増えてきている。
今回は現在まで得られた事例、タッチパネルやWebクライアントでのGUIの留意点、
シンクライアントやリッチクライアントなど最近の技術動向などを紹介する。
2 一般口演
1) 製薬メーカーが提供するヒヤリハット収集システム概要について
吉永 雅士 (麒麟麦酒株式会社 医薬カンパニー)
要旨:近年、医療現場では患者安全・医療事故防止対策が求められており、医療安
全体制の整備に関する法律や診療報酬の規定等、さまざまな取り組みがなされてい
る。一方で、ヒヤリハット収集については実施しているが何らかの問題を抱えてい
る医療機関も多い。そこで、製薬メーカーの立場から医療安全に貢献するためのヒ
ヤリハット収集システム「どっきりひやり」を両国東口クリニック(東京)と共同
開発し2006年6月より弊社医療従事者向けホームページより提供を開始したので、
その概要を紹介する。
2)「どっきり!ひやり」インシデントレポート収集システム
諸見里 仁 (両国東口クリニック副院長)
要旨:以前より医療機関においてインシデントレポートの有用性はすでに知られて
います。しかし、インシデントレポートは、ミスを報告することにより報告者に始
末書をイメージさせ、抵抗感を感じさせます。そこで、当クリニックでは以前より
インシデントレポート提出への抵抗感を取り除く目的でパソコンによるデータベー
スソフトを使用したアニメーション風のインシデント収集ソフトを開発、運用して
いました。このたび、麒麟麦酒株式会社 医薬カンパニーとの共同開発で、更に改
良を重ね、他の施設でも容易に運用可能なソフト「どっきり!ひやり」を開発した
ので報告いたします。
3) WEB型電子カルテの開発と今後の発展
塚田 智 (株式会社アピウス代表取締役)
要旨:アピウスでは2000年からWEB型電子カルテを開発・販売しており、これまで
に、中小規模の急性期病院・精神科病院・診療所などで導入され、ASP事業者にも
ライセンスを提供しております。
その実績を踏まえWEB型電子カルテの開発・導入の実際と、今後のEHRへ発展の可能
性・問題点について報告いたします。
4) WEB2.0を利用した患者満足度向上と自然な広報
蔵敷 健治(株式会社フィードバック・ジャパン代表取締役)
要旨:医療サービス改善には患者の生の声が欠かせません。その患者の声を収集し、
医療サービスの改善・向上を行い、更には良質なクチコミで新規患者への安心を与
えるサービスをWEB2.0の『病院の通信簿』では展開しております。
このWEB2.0の活用方法と、実際に患者が求めている医療サービス改善ポイントを事
例を使いながらお話させていただきます。
5) 医療関係者のソーシャルネットワーキングサービス"Medi-wa"の試み
提橋 由幾 (株式会社メディヴァ)
要旨:mixi、greeといった一般向け大規模SNSが急速にユーザーに浸透する一方で、
ある特定の分野・コミュニティに特化したSNSの数が爆発的に増加しています。SNS
を取り巻くビジネスモデルも、圧倒的なインプレッション数をベースとした広告収
入だけでなく、ウェブサービスやリアルな既存ビジネスとの連携など様々な形に広
がりつつあります。今回は、医療関係者全体を対象としたSNS「Medi-wa」を始め
として、MRのキャリア支援・情報共有のためのSNS「MR@リンク」、薬剤師の生
涯研修・スキルアップのためのSNS「Opinio」等の事例を交えながら、医療業界に
おけるSNSの動向についてご紹介させて頂きます。
6) eヘルス倫理コードのバージョンアップ
三谷 博明 (日本インターネット医療協議会)
要旨:JIMAでは、IT医療(eヘルス)を取り巻く環境の変化、とりわけ様々な利用技
術の進展に伴って多様化・高度化が進むヘルスケア関連の情報・サービスの内容変
化にあわせ、Webサイトの質と信頼性の確保をめざす自主的ガイドライン「eヘルス
倫理コード」の改訂見直し作業を進めています。
コンテンツ、コミュニケーション、ケア、コマース、プライバシーの各領域におい
て設定した113項目の要件について、既存の法令・通知、ガイドラインとの整合性
をはかりながら、運用主体である医療機関や組織の担当者からみて、より運用しや
すく、また改善取り組みを行っていく際の目標となる基準づくりを目指しています。
改訂見直しワーキンググループ(WG)のスタートにあたり、どのような課題に重点を
置き、どんな内容を志向しているかを説明させていただきます。
7) IT医療の未来と課題
辰巳 治之 (札幌医科大学教授)
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