JIMAマーク

 「JIMAインターネット医療フォーラム2001」発表要旨





 

患者による患者のためのネットワーク


              Marfan Network Japan kako(Handle name)



1. マルファン症候群とは?

骨格、肺、目、心臓や血管といった多くの器官に症状がでる結合組織の疾患です。その75 %が遺伝により、25 %は自発的な(新たな)突然変異の結果です。発生頻度は人口の約5000人に一人程度です。マルファン症候群を持つほとんどの人の最も深刻な問題は、心臓から血液を送り出す主要な血管である大動脈が拡大することです。大動脈が拡大されて伸張すると、動脈解離 ( 血管の層の間が裂けること )が起きやすくなります。大動脈が解離すると、一般的に、胸の中心、腹部、背中に激しい痛みが起きます。痛む個所は解離が起きた場所により異なります。もしも大動脈が裂けた場合は、生死を分ける問題となり、緊急手術や薬物治療が必要となります。

2. Marfan Networl Japan ができるまで

マルファンネットワークジャパンは、マルファン症候群を持つ人たち(患者自身)とその家族から成る団体であり、有志によるボランティアスタッフが中心となって運営されています。現在会員数は11月1日時点で160名。
 1996年10月に、現在のこのネットワークの発起人である古藤雅代という、ひとりのマルファン症候群の女性によって、個人ホームページが開設されました。マルファン症候群と診断されたにもかかわらず、医師からの適切な説明が無かったために、自力で少しでも多くの情報を得ようと奮闘した経験が綴られたページでした。彼女は、下行大動脈瘤が見つかった最初の病院では「この病気の手術は世界中のどこの病院に行っても無理。破裂した時点で緊急手術するしかない。」と説明されており、さらに彼女の両親には、医師から「30歳までは生きられないでしょう。」と告知されていたそうです。この時点で彼女は「Marfan」で日本のサーチエンジンで検索を試みましたが、該当ページはありませんでした。しかし、アメリカのサーチエンジンで検索すると、National Marfan Foundation のホームページが見つかり、「アメリカでは手術の成功率も高いし、30歳までに生きられないほど恐ろしい病気でもなさそうだ」ということが解りました。このページをきっかけに、今まで同じマルファンの人たちと会おうにも、その手段のなかった人たちが、体験を語り合い、情報交換をするようになり、実際にマルファン症候群について詳しく知るほど、私達の不安は小さくなりました。
 そんな仲間が、1年後に始めてオフ会を開催し、翌1998年には有志がN.YのNational Marfan Foundation を訪問し、ネットワークの重要性を痛感しました。1999年に現在のネットワークが正式に発足し、オフラインのメンバーにも対応できる機関誌の発行、定期的な総会の開催、地域でのオフ会、情報・経験をデーターベース化させるためのアンケートの実施など、様々な活動を展開しています。

3. 主な活動内容

 以下の4点の目標に沿って活動しています。

(1) 情報の収集と提供

マルファン症候群に関する正確でタイムリーな情報を収集し、提供する。

(2) コミュニティの形成

マルファン症候群をもつ人たちや家族、関係者が、お互いに経験や知識を共有できるコミュニティをつくる。

(3) 社会活動

社会へ向けて、正確な情報に基づいたマルファン症候群についての理解を広める。

(4) 生活環境の向上

MNJを通じて、各自がマルファン症候群とのそれぞれのつき合い方を見いだし、豊かな生活をおくることを支援する。

4. 情報の重要性

前述の発起人の古藤雅代は、アメリカのH.Pの翻訳を進めると同時に、各種の情報を収集し、「某循環器センターであれば、手術可能」という情報を得、受診した結果「手術の成功率は98%であり、既に手術を受ける時期に来ている」という診断でした。その医師の話では、それまでの医師から彼女が受けていた説明は「大昔の話」ということでした。私達のネットワークには彼女と同様の経験をした方が多数います。
このことからも“情報“というものは、人の命を救う手段の一つであると強く感じています。医師は他の医療機関で治療の手段があるのであれば、それを患者に伝える義務があり、すべての治療成績を知ることが不可能であれば、医療機関自らが情報を公開し、せめて患者が治療や医療機関の選択ができるようにして欲しいと切に希望します。ただし、現段階では、医療機関側からの情報公開については、様々な問題がありすぐに…というのは難しいことを感じています。そこで、当ネットワークのような患者サイドが自分たちの経験や情報を共有化し、自分たちで自分たちの身を守っていく必要があると考えています。「医療機関が…○○してくれないから…」と、受身で待っているだけではなく、私達自身が医療機関に働きかけるなど、能動的な姿勢で活動を展開しています。知らないが為に、命を落とす人を一人でも救うために、次世代のマルファン患者のために、まずはインターネットを通して、正確かつ迅速に情報を提供することが当ネットワークの使命であると考えています。



詳細は、下記ホームページにアクセス下さい。

Marfan Network Japan http://www.marfan.gr.jp/





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