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 「JIMA第3回会員研究会」発表要旨





 

痛風医療相談におけるSSLとサイト認証の運用

              大山博司(医療法人社団明人会田島病院)



【はじめに】

田島病院のウェブサイトでは、痛風医療相談をEメールにより行っている。インターネット上のホームページは誰でも開設できる反面、全くの第三者が名前を容易に騙ることが可能である。このことは、医療機関にとっても重大な問題であるが利用する患者にとってはより深刻で不安を感じている。昨年JIMAが行った厚生科研のアンケートでも医療系ホームページにおける個人情報の保護や信頼性に不安を感じているとの回答が多く見られた。現在、閲覧しているホームページが本当に信頼できる医療機関のものなのか、またそこに送信した医療相談の個人情報がキチンと守られるのかということを利用者に保証しなければならない。そこで、第三者機関によるウェブサイトの認証を行い、それを保証するシステムが必要になる。今回、田島病院では、ベリサインの認証を取得し、ウェブサイト上にベリサインマークの掲示をし、痛風医療相談のSSLによる暗号化を実現した。

【目的と方法】

田島病院のウェブサイト利用者にアンケート調査を行い医療系ウェブサイトやメールによる医療相談への信頼感、今回のセキュリティー、プライバシー保護対策への感想と他の医療系サイトでの同様の取り組みの必要性について調べた。

【結果】

2月1日より4月30日まで90件の回答を得ることが出来た。
結果は以下の通りである。

1.今までに医療系(病院、診療所、病気、健康など)のホームページをご覧になったことがありますか?

     はい       いいえ
     89         1

2.1ではいと回答された方へ

そのホームページの信頼性に不安を感じたことがありますか?

     はい       いいえ       わからない
     45         26        17

3.今までにインターネット上で医療相談をしたことがありますか?

     はい       いいえ
     33         57

4.3ではいと回答された方へ

その医療相談でセキュリティーや個人情報の保護に不安を感じたことがありますか?

     はい       いいえ       わからない
     23         6         4

5.痛風医療相談は、SSLによる暗号化によってセキュリティーを高めていますが、これについて安心や信頼を感じますか?

    感じる       感じない      わからない
     66         4         20

6.田島病院のホームページにおけるプライバシーポリシー(個人情報保護規定)をご覧になって安心や信頼を感じましたか?

    感じる       感じない      わからない
     69         0         21

7.認証や医療相談の暗号化、プライバシーポリシーなどで、田島病院のホームページに信頼感が増しましたか?

    増した       変わらない    低下した
     86         4         0

8.他の医療機関のホームページや医療相談にもセキュリティー対策や個人情報の保護が必要だと思いますか?

    必要だ       必要ない     わからない
     88         0         2

その他、意見や感想(回答の原文のまま)

※インターネットを利用する場合出来るだけ個人情報(氏名、住所、電話番号などを記入しないように心がけています。
※インターネットやメールを利用している以上セキュリティーの不安がいつもあります。
※ベリサインのことなどはよくわかりませんが、安心して情報などをかける点は良いと思います。
※ハッカーやメールでのなりすましなどは、今後も予想されます。
※今まで医療機関だ、と言うだけで無条件に安心しきっていた感がありました。でも医療機関のホームページの方からこういった問題に積極的に取り組んでいただけたと言う点で自分の認識の甘さを改めて自覚することが出来ました。
※ホームページは、その病院の診療内容や専門がわかり病院を選ぶときの非常に有効な判断材料になります。
※痛風などもそうですが、重い病気の場合医療相談は特に個人情報の保護が必要です。
※医療機関をWEBでつなぎ、個人の病歴(カルテ)などを一括管理しようという記事を新聞で読みましたが、WEBに対してそこまでの信頼感を持っている方は少ないのではないかと思います。
※安全対策は必要だと思いますが、質問の内容がよく分かりません。このような医療相談は、患者にとって大変助かりますので、これからも続けて下さい。
※医療相談は、無償で行われているので、あまり高いセキュリティは期待していません。患者にとっては無償の方が助かります。
※暗号化やプライバシー保護は、大変良いことだと思いますが、有料サイトと誤解される恐れはないでしょうか。
※私は、コンピュータ・ソフト開発を行う会社を経営しておりますが、仕事がら、コンピュータネット上のセキュリティの危うさに関しましては、過去数多く経験しております。

【考察】

回答者の殆ど全員が医療系サイトを閲覧した経験を持っており半数以上が医療系サイトの信頼性に不安を感じていた。この内、Eメールによる医療相談の経験者は、4割弱で、多くはセキュリティーや個人情報の保護に不安を感じていた。このことから、医療相談サイトなどを訪れても個人情報保護の不安から実際の相談を行っていない方が多いことが推察された。痛風医療相談のSSL化とプライバシーポリシーの策定についてはわからないと答えた相談者が21名だったが、約7割から安心や信頼を感じるとの回答を得た。また、ほぼ全員から、これらの取り組みで田島病院のウェブサイトへの信頼感が増し、他の医療系サイトでも同様の取り組みが必要であると考えていることが分かった。今後さらに医療系サイトでもセキュリティー確保や個人情報保護への対策が必要であると考えた。





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