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 プレスリリース



 [1999年3月19日] ●インターネットの医療情報の 利用状況に関するアンケート調査実施

 




民間の任意団体「日本インターネット医療協議会」(辰巳治之理事長)は、 「インターネットの医療情報の利用状況に関するアンケート」の調査結果を 発表した。アンケートは、1999年1月29日より、3月14日にかけて インターネットの医療情報の利用者約830名を任意に抽出し実施されたもの で有効回答数は502名だった。

調査結果によると、インターネットの医療情報の利用者のうち、「病気、疾 患に関する専門的な医学情報」については54%の人が、また「健康管理など 病気の予防に関する情報」については43%の人が、それぞれ1ケ月に1、2 回以上の頻度で利用していて、その利用価値も高いとしている。 医療情報が、日常生活の改善に役立っているかどうかについては、45%が 「かなり役立っている」、また39%が「少し役立っている」と評価している。 役にたつ情報提供サイトとしては、「大学病院、研究機関により運営される もの」が一番にあげられ、続いて、「 患者団体、個人により運営されるもの」 「診療所、クリニックにより運営されるもの」となっている。

情報を得た結果として、医療機関との関係がどうなったかについては、「現 在受けている医療がよく理解できた」と「医療機関を受診するきっかけとな った」をあわせて48%で、肯定的にとらえている。 次に、医療情報の信頼度については、「かなり信頼できる」が31%、「やや 信頼できる」が38%と、一応の評価を与えているが、「あまり信頼できない」 とするのも4%あり、その理由として「情報の確かさを保証するものがない」、 「内容が宣伝、広告目的になっている」、「発信者主体がよくわからない場合 がある」などを挙げている。 今までに、医療情報の利用に際して、不利益やトラブルに遭ったことがある かという問いには、「ある」と答えたのが、6%あった。 具体的な事例として、「関連商品の宣伝メールが送りつけられてきた」、「期 待していた対応と実際の医者の対応にくいちがいがあった」などがあった。

概して、深刻な事例はまだ少ないが、今後の医療情報の利用において懸念され ることとして、「誤情報、あるいは情報の誤利用により利用者が不利益を被る 危険がある」が57%、「情報発信が商業主義、営利競争に利用される心配があ る」が45%、「情報の中身に対する発信者の責任を問いにくい」が43%、 「患者が過多な情報を持つと、かえって判断に迷うことが多くなる」が24%あ った。

こうした懸念からか、インターネットの医療利用が急速に発展する現状に対し て、「利用者の安全を確保するための何らかの規制が必要」と考えているのが 42%、「利用者の自己責任の原則を徹底すれば、現行法をこえる規制は不要」 としているのは22%だった。 このような問題点にもかかわらず、将来のインターネットの医療利用に対する 期待感は高く、「病気、健康管理に関する専門的情報をもっと得たい」が71%、 「薬の効能、副作用などに関する情報をもっと得たい」が60%、「在宅での医 師や医療従事者による日常生活や精神面でのサポート」を期待するのも、46% あった。

回答者の年齢構成は、30才代が45%と一番多く、次に40才代が28%、 20才代が15%だった。男女比率は、男性が66%、女性が34%。回答者の 居住地は、全国に分散しているが、海外在住者からの回答も2%あった。

これらの結果から、インターネットの医療情報の利用者は、病気や健康に関する 専門の医学情報を得ることに高い期待価値をおいているものの、情報の中身につ いての信頼度は必ずしも高くなく、情報利用にあたっても種々の懸念を抱いてい ることがわかった。 日本インターネット医療協議会では、「最近の薬物事件などの報道から、インタ ーネット上の情報に対する利用者の目が厳しくなってきている。今後、予想され るトラブルを未然に防ぐためにも、利用者向けの情報利用の手引き(ガイド)を作 成するなどして利用者に注意を呼びかけたい。」としている。 また、今回の調査にひきつづき、発信側である医療機関を対象に医療情報の発信 状況に関する実態調査を行い、問題点を分析、今後のインターネット上での医療 情報の適正な流通、利用にむけた方策を探っていく予定である。

同協議会は、医師、弁護士、患者代表らが集まって昨年(1998年)6月に発足した 非営利団体(NPO)で、今回のような調査研究事業に平行して、同協議会会員を対 象に、情報提供者がホームページなどを利用して医療情報を発信する際に守るべ きガイドラインを策定し、公的規制によらない医療情報の安全、有効利用のため の環境づくりに取り組んでいる。

アンケートの集計結果の詳細は、 こちら。



詳細、問い合わせは、こちらまで。






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