eヘルス倫理コードの改訂と日本におけるトラストプログラムについて:JIMAの最近の活動状況 JIMAマーク

 研究報告書



      本研究は、文部科学省科学研究費補助金(基盤研究A)「健康・医療情報の適切な創出・伝達・利用を促進する社会的
      基盤整備に関する研究」(代表研究者・中山健夫)によるものです。



eヘルス倫理コードの改訂と日本におけるトラストプログラムについて:JIMAの最近の活動状況


 代表研究者: 中山 健夫 京都大学大学院医学研究科社会健康医学専攻系健康情報学教授

 研究協力者: 三谷 博明 特定非営利活動法人日本インターネット医療協議会事務局長


(抄録)

<背景>

 インターネット上の医療・健康情報の質を確保していくための民間の取り組みとして、わが国でも2003年に日本インターネット医療協議会(JIMA)が、サイトの自主的基準であるeヘルス倫理コードを策定、審査したサイトに認証マークを付与するJIMAトラストプログラムを運用開始した。その後、インターネットの技術の発展や利用環境の変化にあわせ、eヘルス倫理コードの改訂、トラストプログラムの運用法の見直しが必要になった。

<方法>

 eヘルス倫理コードVer1.0を策定後、個人情報保護法の施行を控え、プライバシーの項の一部を見直した改訂版をVer1.1として2004年8月1日に発表した。その後、Web2.0のことばとともに、ブログ、SNS、セカンドライフのような新たなWeb技術やコミュニケーションサービスが登場してきたことを受け、eヘルス倫理コードの改訂作業に着手した。改訂にあたっては、内部で数回のワーキンググループ会議を重ね、Ver1.1の時と同様、ドラフトを公開、意見募集を行った後、2007年7月1日にeヘルス倫理コードVer2.0を発表した。

<結果>

 Ver2.0では、サイトの運営主体者に関する情報の開示を基本情報として別立てにするとともに、コンテンツ、コミュニケーション、ケア、コマース、プライバシーに加え、サービスの項を追加、各領域においは、情報やサービスの提供者、提供対象、利用法の説明、利用条件、注意事項、問い合わせ窓口の設置、関連法規の遵守といった共通の流れで記述した。また、関連法規やガイドラインはできるかぎり具体名をあげて記した。項目数は全体で121となった。海外の運営主体者による日本語サイトを評価・審査する場合に備え、本コードの英語版、中国語版も用意した。

<考察>

 海外の研究を参考にすると、JIMAのeヘルス倫理コードはWilson が言うところのCode of conductであり、トラストプログラムはThird party certificationの一種と考えられる。Wilsonが整理したツールやプログラムは、その後の活動の有無が不明なものがあったりするが、公開された自主的基準は継続したメンテナンスとインターネットの発展にあわせたバージョンアップが必要と考えられる。JIMAのeヘルス倫理コードは、Ver1.0→1.1→2.0へと改訂を行い、継続したメンテナンスが行われていることが評価できる。ただ、自主的取り組みの限界もあり、トラストプログラムに参加するサイトも少数にとどまっており、普及面での課題を残している。


                                                   (2010年5月)



<研究報告書>

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