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       インターネット上の医療情報の利用の手引き





インターネットの普及により、医療や健康に関する情報を簡単に発信したり利用できる時代になってきました。情報利用の便利さの反面、一方で十分に吟味されていない情報が安易に発信され、利用の仕方によっては思わぬトラブルに遭遇することも予想されます。実際の患者、家族、市民の方が医療や健康に関する情報を、どういうふうに利用すべきかのポイントを、「医療情報の利用の手引き」というかたちにまとめてみました。
主にインターネット上での情報利用を想定していますが、インターネット以外の場で情報を利用する場合にも一般的にあてはまると考えています。
            





<どんな情報を利用するか・・・質の高い情報を利用する>


1 情報提供の主体が明確なサイトの情報を利用する

情報提供者の主体が明らかでない場合、情報の提供に伴う責任があいまいになり、掲載された情報の精度が低下しがちです。また、情報の利用に際して、トラブルが起こっても、十分な対応が期待できません。情報提供者の名前、所在地、連絡先が明示されていて、その実在が確認できることが重要です。

2 営利性のない情報を利用する

最新の科学的に見える情報であっても、情報提供の裏に物品の販売や特殊なサービス等の営利的な目的が隠されている場合があります。その情報提供によって、誰かが利益を得る仕組みになっていないかどうかを見極める注意が大事です。

3 客観的な裏付けがある科学的な情報を利用する

一見、専門的な情報に見えても、その内容が独断的で、科学的な理解を超えるような疑わしい情報には注意が必要です。関連する医学論文や記事、試験データが正確に引用されていて、きちんと科学的な裏付けがなされている情報かどうかを判断する必要があります。

4 公共の医療機関、公的研究機関により提供される医療情報を主に利用する

組織としての責任を重視する公共の医療機関、公的研究機関では、提供情報を委員会や複数の専門家が検証、吟味することにしています。このため客観性が高く、偏りが少ない情報源として利用するのに適しています。ただし、個人的な発信もあるため、どの範囲が公的な情報かを確かめる必要はあります。また、民間の中でも、客観的によく吟味されたことがわかる情報は、信頼性が高いといえるでしょう。

5 常に新しい情報を利用する

健康や医学に関する情報は日進月歩で進歩しています。最新の情報も更新されないままでいると、いつのまにか古い情報になって、その利用価値も変化していきます。掲載された情報が、いつ時点のものか、またいつ更新されたのかを常にチェックしていく必要があります。

6 複数の情報源を比較検討する

インターネット上ではいろいろな立場の人が、いろいろな考えをもって、情報発信をしています。同じテーマでも、立場によって見方が違ってきます。特定の情報だけを利用するのではなく、複数の情報を読み比べながら、自分に必要な情報を選び取っていく姿勢が大切です。


<どう利用するか・・・情報利用は自己責任で>


7 情報の利用は自己責任が原則

不特定の多数を相手に提供されている情報を利用して、万一利用者が不利益を被っても情報提供者の責任を問うことは難しくなってきます。「情報の利用は自己責任で」を基本に、冷静、慎重に情報を利用すべきでしょう。

8 疑問があれば、専門家のアドバイスを求める

インターネットなどで提供される医療情報の中には、現在の標準的な医療に合わないものや、科学的な根拠のあいまいなものがあったりします。最新の医学の成果をいち早く享受できるチャンスもありますが、反対に誤って自分の健康を損なう危険性もあります。提供された情報を鵜呑みにせず、常にリスクを考え、疑問があれば主治医など医療の専門家の意見を求め、適切なアドバイスを受けてください。


<情報利用の結果は・・・自ら検証する気持ちで、よりよい情報共有を>


9 情報利用の結果を冷静に評価する


情報は、その情報が実際に利用された時に、内容価値に対する評価が下されていきます。情報利用に際しては、情報の中身を自ら検証する気持ちをもって、また利用の結果に対しても、冷静かつ公平に評価が下せる余裕が必要です。

10 トラブルに遭った時は、専門家に相談する。

万一、医療情報を利用して、健康被害やトラブルを被った時は、ひとりで黙っていないで、医療の専門家、公的な相談センター、あるいは中立的な第三者機関に相談してください。すみやかな情報の提供が、次なる被害やトラブルの発生も未然に防ぎます。






■この「医療情報の利用の手引き」は、メディカルネチケットとして提案されたインターネット上における医療情報の発信・利用に関するガイドラインをもとに、JIMA運営委員会が議論を重ねて作成したものです。
        
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